タレントグローススタジオは「キャリアを、翻訳する。」というテーマで、想いが伝わるキャリア支援の人材サービスを行っています。地方人材とスタートアップ企業、スタートアップ人材と地方企業のそれぞれの言葉を翻訳し、想いが伝わる転職活動を支援いたします。
キャリア・転職コラムでは、転職活動やキャリアアップに向けた情報を共有し、後悔のないキャリア選択や可能性の発揮を支援します。
この記事は「会社を選ぶ際に大事にしたい3つの観点」について、まとめています。報酬やスキル獲得だけでなく、ビジョンフィット、カルチャーフィット、スキルフィットという3つの観点から、中長期的に活躍できる会社を見つける方法を解説します。
会社選びで陥りがちな視点
転職活動で会社を選ぶ際、多くの人がまず「何を得られるか」という観点で考えることが多いと言われています。
得られるもので判断する例
報酬面:
- 年収や手当
- 賞与の金額や支給回数
- 福利厚生の充実度
スキル・経験面:
- その業務・職種を経験することで得られる実績
- 能力獲得に対する期待
- キャリアアップの可能性
資産面:
- ストックオプション
- 社内持株会
- 株式的な資産期待値
これらの観点は確かに重要です。生活を支える収入や、将来のキャリアにつながるスキルは、転職を考える上で欠かせない要素です。
しかし、これらの観点だけで会社を選ぶと、いくつかのミスマッチが起こる可能性があります。
報酬だけで選ぶとどうなるか
報酬や得られるスキルだけを重視して会社を選んだ場合、以下のような問題が起きることがあると言われています。
自分の力が100%発揮できない:
- 事業内容や顧客に興味が持てず、モチベーションが上がらない
- 周囲との価値観が合わず、居心地が悪い
- 期待されている業務と自分の強みがずれている
思っていた活躍ができない:
- 入社前のイメージと実際の業務内容が違う
- 自分のスキルが活かせる場面が少ない
- 会社の方向性に共感できず、能動的に動けない
長続きしない:
- 報酬は良いが、毎日の業務が苦痛に感じる
- 人間関係や組織文化になじめない
- 成長実感が得られず、早期に退職を考える
このような状況を避けるために、報酬やスキル獲得以外の観点も含めて、総合的に会社を評価することが重要です。
3つの観点で会社を選ぶ
自分の力を100%発揮し、いきいきと働き、中長期的に成功するためには、3つの観点で会社とのマッチ度合いを確かめることが推奨されています。
3つの観点
- ビジョンフィット:会社が目指している方向性に共感できるか
- カルチャーフィット:会社の雰囲気や価値観が自分に合っているか
- スキルフィット:自分のスキルが期待される業務と合致しているか
これらの観点について、詳しく見ていきましょう。
ビジョンフィット:会社の方向性に共感できるか
ビジョンフィットとは、会社が目指している方向性に共感し、熱意を持って取り組めるかどうかという観点です。
ビジョンフィットが重要な理由
会社のビジョンに共感できると、以下のような変化が起きると言われています。
自然と情報収集する感度が高まる:
- 業界や顧客の動向に興味を持つようになる
- 自主的に学習する意欲が湧く
- 仕事に関連するニュースや情報に敏感になる
困難な場面でも乗り越える意欲が湧く:
- 時に大変な労働場面があっても、ユーザーやお客様への価値提供をイメージできる
- より一層努力をする意欲が湧いてくる
- 短期的な苦労よりも、長期的な目標を重視できる
ビジョンフィットの確認ポイント
熱意や情熱を持って取り組める分野や業界か:
- 対峙するお客様や市場に対して興味を持てるか
- 能動的に関わる意欲を持てるか
- この事業を通じて実現したい未来があるか
会社が掲げている方針に共感できるか:
- 会社のミッションやビジョンに心から賛同できるか
- 事業の社会的意義を感じられるか
- この会社で働くことに誇りを持てるか
ビジョンフィットの見極め方
会社のビジョンは、ホームページや採用サイトに掲載されていることが多いです。ただし、文字で読むだけでなく、面接や会社説明会で、経営者や社員がどんな想いでそのビジョンを語っているかを確認することが重要です。
また、実際の事業内容や顧客について調べ、自分がその分野に興味を持てるか、貢献したいと思えるかを考えてみることも有効です。
カルチャーフィット:会社の雰囲気や価値観が合っているか
カルチャーフィットとは、会社の雰囲気や大事にしている価値観を判断し、居心地よく過ごして、周りと良い関係性を作り業務に集中できる環境が作れるかどうかという観点です。
カルチャーフィットが重要な理由
カルチャーが合わないと、以下のような問題が起きる可能性があると言われています。
- 周囲とのコミュニケーションがストレスになる
- 自分の価値観と会社の価値観がぶつかり、葛藤が生まれる
- 居心地が悪く、業務に集中できない
- 組織になじめず、孤立してしまう
逆に、カルチャーが合っていると、自然体で働けるため、ストレスが少なく、パフォーマンスを発揮しやすくなります。
カルチャーフィットの確認ポイント
カルチャーやバリューは、ホームページや採用サイトに記載されていることもありますが、文字の情報だけではなく、以下の方法で掴んでいくと精度が高まります。
面接官との会話:
- 面接官がどんな価値観で話をしているか
- どんな言葉を使い、どんな表情をしているか
- 質問への答え方や、会話のテンポ
実際に一緒に働く人と話す機会:
- カジュアル面談や社員面談の機会を設けてもらう
- オフィス見学で働いている様子を見る
- 可能であれば、ランチやコーヒーを一緒にする
「良い雰囲気」の定義は人それぞれ
重要なのは、「あたたかい雰囲気」や「優しそうな雰囲気」だけが良いのではない、ということです。
自分に合ったカルチャーの例:
- プロフェッショナルとして仕事に熱心に取り組んでいる雰囲気が好き
- 適切な厳しさを持つことで互いに信頼して仕事を分担する雰囲気が好き
- フラットで何でも言い合える雰囲気が好き
- きちんとした礼儀やルールがある雰囲気が好き
自分が大事にしたい価値観と合致しているかどうか、という観点が重要です。
スキルフィット:自分のスキルが期待される業務と合致しているか
スキルフィットとは、自分が持ち合わせている経験や能力が、期待されている業務と合致しているかどうかという観点です。
スキルフィットが重要な理由
スキルフィットがずれていると、以下のような問題が起きる可能性があります。
- 期待されている業務をこなせず、成果が出ない
- 自分の強みを活かせず、やりがいを感じられない
- 成長実感が得られず、モチベーションが下がる
- 入社前のイメージと実際の業務内容が大きく違う
同じ言葉でも意味が違う場合がある
採用面接の場面で、同じ言葉を使っていてもイメージしている意味が違うことが多くあります。
営業職の例:
- 新規開拓に特化した営業(フィールドセールス、インサイドセールス)
- 既存顧客対応に特化した営業(カスタマーサクセス)
- 新規・既存両方を担当する営業
商材による違い:
- 形式が固まっている商材を高効率で売る営業
- 見積もりベースで仕様を固めていく営業
- 課題を引き出し、高単価で受注する提案営業
マーケティング職の例:
- デジタル施策の専門性(広告運用、SEO、SNS運用)
- 商品・サービスのコンセプト設計など抽象思考の能力
- イベント企画や広報活動
- データ分析やマーケティングオートメーション
企業側も細分化が進んでいないことがある
企業側でも、職種の細分化が進んでいないことも多く、蓋を開けてみると説明内容と違っていた、ということも発生します。
例えば、「マーケティング担当」として採用されたが、実際には広報活動やイベント運営が中心で、期待していたデジタルマーケティングの業務がほとんどなかった、というケースもあります。
スキルフィットの確認方法
自身の経験の専門性を言語化する:
- 自分が得意な業務は具体的に何か
- どんな成果を出してきたか
- どんな強みがあるか
企業の期待を具体的に確認する:
- 入社後の最初の3ヶ月でどんな業務を担当するのか
- 1年後にどんな成果を期待されているのか
- 使用するツールや手法は何か
- チームの中でどんな役割を期待されているのか
面接で具体的な質問をすることで、スキルの期待値と合っているかどうかを見極めることができます。
3つの観点を総合的に判断する
ビジョンフィット、カルチャーフィット、スキルフィットの3つを総合的に判断することで、中長期的に活躍できる会社が見つかりやすくなります。
理想的なバランス
3つ全てが完璧に一致する会社を見つけることは難しいかもしれません。ただし、以下のような考え方ができます。
ビジョンフィットが高い場合:
- 多少スキルが不足していても、学ぶ意欲が湧く
- カルチャーに少しずつ適応していく努力ができる
カルチャーフィットが高い場合:
- 居心地が良いため、ストレスなく働ける
- 周囲のサポートを受けながらスキルを伸ばしていける
スキルフィットが高い場合:
- 即戦力として活躍でき、早期に成果を出せる
- ただし、ビジョンやカルチャーが合わないと長続きしない可能性がある
優先順位を決める
人によって、どの観点を最も重視するかは異なります。自分にとって何が最も重要かを考え、優先順位を決めることが有効です。
例:
- ビジョン重視:社会的意義のある仕事をしたい人
- カルチャー重視:人間関係や働きやすさを大切にしたい人
- スキル重視:専門性を高め、キャリアアップしたい人
ただし、どれか一つだけを重視するのではなく、3つのバランスを見ながら総合的に判断することが、後悔のない転職につながると言われています。
タレントグローススタジオのサポート
タレントグローススタジオでは、これらの3つの観点から、あなたに合った会社を見つけるサポートを行っています。
提供しているサポート内容
経験の言語化:
- 職務経歴書の添削を通じて、自分のスキルや強みを明確にする
- 面接での効果的な自己PRの方法をアドバイスする
企業の事業や職種の分析:
- 求人票の読み解き方をサポートする
- 企業の事業内容やカルチャーを調査し、マッチ度を一緒に考える
- 面接で確認すべきポイントをアドバイスする
キャリア相談:
- あなたの価値観や将来のビジョンを整理する
- どんな会社があなたに合っているかを一緒に考える
- 転職の軸を明確にするサポートをする
特に、地方企業からスタートアップへの転職、スタートアップから地方企業への転職といった、異なるビジネス文化をまたぐキャリアチェンジでは、ビジョン、カルチャー、スキルの「翻訳」が重要になります。
タレントグローススタジオにてキャリア相談や求人分析のサポートを希望する場合は、お気軽にお問い合わせください。
タレントグローススタジオを運営する、つなぐスタジオ株式会社では「ビジネス知の機会格差をなくす」というミッションに向けて、これからも実践的で価値ある情報を発信していきます。この記事の内容や、その他キャリア・転職に関して気になる点がありましたら、お気軽にご連絡ください。

執筆者 : 佐久間 一己(さくま かずき)
つなぐスタジオ株式会社 代表取締役社長 / ローカル&タレントグローススタジオ Director
リクルート営業マネージャー、ユーザベースFORCAS(現Speeda)カスタマーサクセスマネージャー、スタートアップ役員、地方起業を経て、地方企業向けのマーケティング代理店と採用・キャリア支援事業を設立。人材紹介免許を取得。自身が地方からスタートアップへの転職を経験し、職種の理解や業界の知識を学んだ経験から、双方の立場がわかる存在としてキャリアの支援を行います。また、事業責任者・執行役員の立場で組織運営を行い、ブランドが乏しい中での採用活動の経験をもとに、地方企業・スタートアップ企業の採用支援に伴走します。


