効果的な職務経歴書の書き方 ー 読み手に伝わる構成と表現

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この記事は「職務経歴書の書き方」について、まとめています。採用担当者が理解しやすい構成、適切な分量、効果的な表現方法を解説します。


職務経歴書の役割

職務経歴書は、あなたのキャリアを採用担当者に伝えるための重要な書類です。履歴書が基本情報を伝えるのに対し、職務経歴書は「何をしてきたか」「どんな成果を出したか」「どんな強みがあるか」を具体的に説明する役割を持ちます。

採用担当者は、多数の応募書類を限られた時間で確認します。そのため、職務経歴書は読み手にとって理解しやすく、要点が明確であることが重要です。

長すぎる文章や冗長な記載は、読み手の時間を奪い、情報を整理してコンパクトにまとめる能力がないと判断される可能性があります。逆に、簡潔で構造化された職務経歴書は、あなたの思考の整理能力や相手への配慮を示すことができます。

職務経歴書の全体構成

職務経歴書は、大きく3つのパートで構成されます。

1. 職務要約

冒頭に配置する、全キャリアを俯瞰したサマリーです。A4で1ページ程度を目安に、これまでの経歴を時系列で簡潔にまとめます。

採用担当者が最初に目を通す部分であり、「この人はどんなキャリアを歩んできたのか」を短時間で理解してもらうための重要なパートです。

2. 職務経歴

各社での経験を時系列で詳述するパートです。後述しますが、直近の経験から過去に遡る順(逆編年体)で記載します。

それぞれの会社で、どんな事業に携わり、どんな役割を担い、どんな成果を出したのかを具体的に記載します。

3. 活かせる経験・知識・技術

これまでの経験を抽象化し、自分の強みとして言語化するパートです。3〜5個程度の強みを、具体的な経験と結びつけて記載します。

「〜する力」という形で表現し、再現性を示すことがポイントです。

適切な分量とページ数

職務経歴書の分量は、過去の経験量によりますが、3〜4ページ以内にまとめることが推奨されます。

長すぎる職務経歴書は、読み手の負担を増やし、情報を整理する能力に疑問を持たれる可能性があります。逆に、短すぎると具体性に欠け、あなたの経験や強みが十分に伝わりません。

分量を調整する際のポイントは、経験の古さに応じて記載の詳しさを変えることです。

直近5年の経験は、あなたの現在の能力を最もよく表すため、詳しく記載します。具体的な成果、担当領域、チーム規模、数字などを盛り込みます。

10〜15年前の経験は、簡潔にまとめます。役職や担当業務、主要な成果を2〜3行程度で記載し、詳細は省略します。

新しい経験を追加する際は、以前の経験やブロックを見直し、重要度の低い部分を省略することで、全体のページ数を調整します。キャリアが長くなるほど、古い経験の記載を圧縮していく必要があります。

時系列の順序:直近から過去へ

職務経歴書は、直近の経験から過去に遡る順(逆編年体)で記載することが一般的です。

採用担当者が最も関心を持つのは、「この人は今、何ができるのか」という点です。そのため、直近の経験を最初に記載することで、読み手がすぐに重要な情報にアクセスできるようにします。

例えば、以下のような順序で記載します。

□ 2023年11月〜2025年7月 株式会社A
□ 2022年12月〜2023年9月 株式会社B
□ 2021年9月〜2022年11月 株式会社C
□ 2017年6月〜2021年8月 株式会社D
□ 2008年4月〜2017年6月 株式会社E

この順序により、読み手は最新の情報から順に理解できます。

各社ごとの記載構造

各社の職務経歴は、以下の構造で記載すると読みやすくなります。

会社名と在籍期間

冒頭に会社名と在籍期間を明記します。

事業内容

その会社がどんな事業を行っているのかを1〜2行で記載します。採用担当者がその会社を知らない場合でも、事業の背景を理解できるようにします。

例:「事業内容:法人融資事業およびキャッシュレスアプリ事業」

期間・役職・業務内容

在籍期間中に複数の役職や部署を経験した場合、それぞれの期間と役職、担当領域を明記します。

例:

2024年9月〜2025年4月 事業責任者
2023年11月〜2024年8月 マーケティング・セールス・アライアンス
【担当領域】

具体的に何を担当していたのかを記載します。役職名だけでは伝わらない、実際の業務内容を明確にします。

【ポイント】

その経験で出した成果を2〜3個に絞って記載します。

このポイントが、職務経歴書の中で最も重要な部分です。採用担当者は、「この人は何を成し遂げたのか」を知りたいため、成果を具体的かつ簡潔に伝えることが求められます。

チーム規模

マネジメント経験がある場合、チームの規模を明記します。

例:「ビジネスサイドメンバー11名(マーケティング2名、セールス3名、カスタマーサクセス6名)」

ポイントの書き方:2〜3個に絞る

各社での経験を記載する際、最も重要なのは【ポイント】の部分です。

ここでは、その経験で出した成果を2〜3個に絞って記載します。多すぎると読みにくくなり、少なすぎると具体性に欠けます。2〜3個が、読み手にとって理解しやすく、あなたの成果を効果的に伝えられる分量です。

各ポイントは、2〜3行程度にまとめます。1文が長すぎると読みにくくなるため、簡潔に要点を伝えることを心がけます。

ポイントを書く際の構成は、以下のようになります。

何をしたか → どんな成果が出たか

例:

1、停滞していたリブランディングのプロジェクトを牽引し、コンセプト再設計・サービスサイトリニューアル・大型リリースをPMMとして実現した。プロダクト開発未経験ながら開発チケット管理および中長期プロジェクトの計画策定を実行。

この例では、「リブランディングのプロジェクトをリード」という行動と、「コンセプト再設計・サービスサイトリニューアル・大型リリースを実現」という成果が明確に示されています。

数字を活用して成果を具体化する

職務経歴書では、数字を使って成果を具体化することが効果的です。

数字があることで、成果の規模や影響度が明確になり、採用担当者が客観的に評価しやすくなります。

職務経歴書で使える数字の例:

売上・成長率
  • 「月間売上400万円を担当」
  • 「前年比150%の売上成長を実現」
  • 「オーガニック流入数を3ヶ月で20倍に成長」
チーム規模
  • 「マネージャー以下グループメンバー30名」
  • 「自チームメンバー7名を担当」
担当社数・顧客数
  • 「担当社数常時30〜40社」
  • 「約30社1200万のMRRを担当」
期間と成果
  • 「3ヶ月でオーガニック流入20倍を実現」
  • 「4ヶ月でマネージャー任用」
達成率・通過率
  • 「昨年対比率30%の上昇」
  • 「アップセルの実績を約5倍に成長」

数字を記載する際は、「できるだけ具体的に」を心がけます。「売上が増えた」ではなく「売上が前年比150%に成長した」と書くことで、成果の大きさが伝わります。

ラベルと構造化で読みやすくする

職務経歴書を読みやすくするためには、ラベルと構造化が有効です。

ラベルの活用

【担当領域】【ポイント】【担当顧客】【マネジメント】など、ラベルを使って情報を整理します。

ラベルがあることで、読み手は「今、何について書かれているのか」を瞬時に理解できます。

箇条書きの活用

複数の成果や担当業務を記載する際は、箇条書きを活用します。

【ポイント】
1、〜〜〜
2、〜〜〜
3、〜〜〜

番号をつけることで、情報が整理され、読み手が内容を把握しやすくなります。

1つのポイントを2〜3行に収める

1つのポイントが長すぎると、読み手の集中力が途切れます。2〜3行程度にまとめることで、要点が明確になり、読みやすくなります。

「活かせる経験・知識・技術」の書き方

職務経歴書の最後に配置する「活かせる経験・知識・技術」のパートでは、これまでの経験を抽象化し、自分の強みとして言語化します。

このパートの目的は、「この人は、うちの会社でどんな価値を発揮してくれるのか」を採用担当者に理解してもらうことです。

強みの数は3〜5個程度

多すぎると焦点がぼやけ、少なすぎると物足りなくなります。3〜5個が、バランスの良い分量です。

「〜する力」という形で表現する

強みは、「〜する力」という形で言語化します。

例:

  • 「事業の構造を理解し、最適な打ち手を提案できる力」
  • 「再現性の高い価値創出のパターンを見つける力」
  • 「人材マネジメントスキル」
具体的な経験と結びつける

抽象的な強みだけを書いても、説得力がありません。どんな経験を通じてその強みを培ったのかを、具体的に記載します。

例:

事業の構造を理解し、最適な打ち手を提案できる力

スタートアップのビジネスサイド責任者、自社経営、複数企業への支援などの経験から、現状の戦略・戦術・実行のどこに課題があり、何を優先して打ち手を打つべきか提案をすることができます。

この例では、「事業の構造を理解し、最適な打ち手を提案できる力」という抽象的な強みを、「スタートアップのビジネスサイド責任者、自社経営、複数企業への支援」という具体的な経験と結びつけています。

再現性を示す

「過去にこういう成果を出した」だけでなく、「新しい環境でも同じように成果を出せる」ことを示すことが重要です。

例:

再現性の高い価値創出のパターンを見つける力

既存顧客の導入理由、チャネル、リード発生起因、事業体属性、部署などを丁寧に振り返ることにより、再現性の高い価値創出(課題解決提案および、価値提供)のパターンを見つけ出すことを行ってまいりました。

この例では、「丁寧に振り返ることにより、パターンを見つけ出す」という方法論を示すことで、再現性をアピールしています。

職務経歴書作成で気をつけるべきこと

職務経歴書を作成する際、以下の点に気をつけることで、質が向上します。

冗長な表現を避ける

同じ内容を繰り返したり、不要な修飾語を使ったりすると、読みにくくなります。簡潔で明確な表現を心がけます。

相手にとって理解しやすい内容を心がける

採用担当者があなたの業界や職種に詳しいとは限りません。専門用語を使う場合は、簡単な説明を加えるか、一般的な言葉に言い換えることを検討します。

役職の変遷を明示する

同じ会社で昇進や役割の変化があった場合、それを明確に記載します。成長の軌跡を示すことで、あなたの能力の向上を伝えることができます。

成果は具体的に、行動はシンプルに

成果は具体的な数字や事実で示し、行動はシンプルに記載します。「〜を行い、〜を実現した」という形で、因果関係を明確にします。

古い経験は思い切って削る

新しい経験を追加する際は、古い経験の記載を見直し、重要度の低い部分を削ります。全体のページ数が増えすぎないよう、バランスを取ることが大切です。

職務経歴書は「翻訳」の作業

職務経歴書を書くことは、自分の経験を「採用担当者が理解できる言葉」に翻訳する作業です。

あなた自身は、自分の経験や成果を当たり前のように理解していますが、採用担当者はあなたの仕事を知りません。そのため、自分の経験を客観的に整理し、相手が理解しやすい形で表現する必要があります。

タレントグローススタジオでは、職務経歴書の添削や面接対策の支援を行っています。特に、地方企業からスタートアップへの転職、スタートアップから地方企業への転職といった、異なるビジネス文化をまたぐキャリアチェンジでは、自分の経験をどう言語化し、どう伝えるかが重要になります。

職務経歴書は、あなたのキャリアを企業に伝える大切なツールです。その機会を最大限に活かせるよう、ご関心があればお気軽にご相談ください。


タレントグローススタジオを運営する、つなぐスタジオ株式会社では「ビジネス知の機会格差をなくす」というミッションに向けて、これからも実践的で価値ある情報を発信していきます。この記事の内容や、その他キャリア・転職に関して気になる点がありましたら、お気軽にご連絡ください。

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