転職面接でよく聞かれる4つの質問とその意図

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この記事は「面接でよく聞かれる質問とその意図」について、まとめています。企業側の評価視点を理解することで、効果的な面接準備ができるようになります。


面接における質問の構造

多くの企業では、面接において一定の質問パターンと評価軸を設けています。

リクルートでは、面接の定型質問文と評価項目が整備されており、新任マネージャーでもすぐに現場の一次面接に入れるような仕組みがありました。これは、面接官によって評価がブレないようにするためと、限られた時間で候補者の本質を見極めるために設計されたものです。

こうした定型的な質問や評価項目は、多くの企業で類似した形で使われています。特に成長企業やスタートアップでは、組織が急拡大する中で採用の質を保つために、こうした仕組みを取り入れているケースがあります。

以下では、代表的な4つの質問と、その背景にある評価の意図を解説します。

質問1:過去の成果と工夫したポイント

質問例: 「今までに仕事で出した成果を教えてください。その中で、あなたが工夫したことや、あなただから出来たポイントは何ですか?」

企業が確認したい内容:

  • 実際に成果を出した実績があるか
  • その成果は、所属企業のブランドやサービスの強さに依存していないか
  • 成果を出す再現性を自身で理解できているか
  • 自社のサービスでも成果を出してくれる可能性があるか

企業は、候補者の成果が企業のブランド力や商品力によるものなのか、その人自身の工夫や努力によるものなのかを見極めようとします。「なぜその成果を出せたのか」を本人が言語化できていれば、新しい環境でも同様に工夫して成果を出せる可能性が高いと判断されます。

また、自身の成果を定量的に語ることができるかどうかも確認されます。「売上が増えた」ではなく「前年比150%の売上を達成した」と具体的に語れる場合、成果を客観的に把握し、データで考える習慣があると評価される傾向があります。

準備のポイント:

  • 過去の成果を数字で整理する(売上、達成率、効率化の割合など)
  • その成果を出すために何を工夫したのかを言語化する
  • 企業のブランド力に依存した成果ではなく、自分の努力や工夫によって生まれた成果を選ぶ

質問2:困難な経験とその乗り越え方

質問例: 「今まで仕事の中で大変だった経験、タフだった経験を教えてください。それをどう乗り越えましたか?」

企業が確認したい内容:

  • ストレスや負荷の許容度
  • 困難な状況をどう解釈し、どう行動したか
  • 新しい環境での適応力

新しい職場では、必ず「慣れるまでの期間」があります。新しいルール、ツール、人間関係に適応する過程で、ストレスや負荷がかかります。この質問では、そうした状況を粘り強く取り組めるかどうかを確認しています。

また、困難をどう捉えているかも評価されます。困難を「自分ではどうしようもなかった不運」と捉えるか、「自分の成長の機会だった」と捉えるかで、入社後の適応力が変わる可能性があります。

準備のポイント:

  • 大変だった経験と、自分がどう行動したかを整理する
  • 「周りが悪かった」という他責的な表現ではなく、「自分はこう工夫した」という主体的な表現を心がける
  • 困難を乗り越えた結果、何を学んだのか、どう成長したのかまで整理する

質問3:チームでの成果と役割

質問例: 「チームで成果を出した経験を教えてください。その中で、あなたはどんな役割を果たしましたか?」

企業が確認したい内容:

  • 周りのメンバーとの協働の力
  • チームに対してプラスの影響を与えられるか
  • 一緒に働く仲間をどこまで気にかけ、理解できているか

個人で高い成果を出せる人でも、チームのメンバーと協力できなかったり、周りのモチベーションを下げてしまったりする場合、組織全体のパフォーマンスを下げる可能性があります。逆に、個人の成果がそこまで高くなくても、周りのメンバーのやる気を引き出し、チーム全体の成果を押し上げる人は、組織にとって価値がある存在です。

応募する職種によって、個人で高い成果が求められる度合いとチームでの協働の度合いは異なりますが、多くの職場では何らかの形でチームワークが求められます。

準備のポイント:

  • チームで成果を出した経験と、自分がどんな役割だったかを整理する
  • 「自分だけが頑張った」ではなく、「チームメンバーとどう協力したか」を語れるようにする
  • 自分の役割を具体的に言語化する(リーダー、サポート役、調整役など)

質問4:キャリア選択の軸と今後の展望

質問例: 「今回の転職活動で、あなたがキャリア選択の軸としているものは何ですか?3〜5年後に、どのような状態を目指していますか?」

企業が確認したい内容:

  • キャリアの方向性
  • 自社の目指す方向性とのマッチ度
  • 候補者のモチベーションの源泉
  • 中期的に活躍し続けられる可能性

優秀な人材でも、自社の目指す方向性とその人の目指す方向がずれると、力を発揮できない可能性があります。同じ目線かどうか、その人のモチベーションとなる軸を自社が提供できるかどうかを確認します。

また、3〜5年後の展望を確認することで、候補者の未来を想像する力を確認しつつ、目の前のスキルが魅力的でも、やりたい仕事がズレていくとパフォーマンスが低下するリスクがあるため、中期的に活躍してもらえるかどうかを判断します。

準備のポイント:

  • 今回の転職で何を実現したいのかを明確にする
  • 3〜5年後の自分をイメージし、どんな仕事をしていたいか、どんなスキルを身につけていたいかを言語化する
  • 応募する企業の事業方向性と、自分のキャリアの方向性が重なる部分を整理する

4つの質問から見える評価軸

これら4つの質問から、企業が候補者を評価する際の軸が見えてきます。

成果を出す力(オフェンス)

質問1で確認される、実際に成果を出せる力。

ストレスや負荷に耐える力(ディフェンス)

質問2で確認される、困難な状況でも粘り強く取り組める力。

周りへの影響力(バフ/デバフ) 質問3で確認される、チームや組織にプラスの影響を与えられるかどうか。

キャリアの方向性

質問4で確認される、キャリアの軸や目指す未来が自社の方向性とマッチするかどうか。

これら4つの軸は、職種を問わず重要な評価ポイントとなっています。オフェンス力だけが高くてもディフェンス力が低ければ、困難な状況で折れる可能性があります。逆に、ディフェンス力が高くても方向性が合わなければ、力を発揮できません。

企業は、これら4つの軸をバランスよく確認しながら、自社にマッチする人材かどうかを判断しています。

その他の確認項目:スキルや実務経験

上記4つの主要な質問に加えて、実際に業務で使うツールや技術的なスキル、想定される業務の具体的な実務経験についても確認されます。

例えば、エンジニアであれば使用できるプログラミング言語や開発経験、マーケターであれば分析ツールの使用経験や広告運用の実務経験などです。

これらは、その時の必要ポジションの必須項目のチェックという役割を持ちます。スキルのミスマッチを防ぐための確認であり、これらの質問だけで合否が決まるわけではありません。

重要なのは、スキルや経験があるかどうかだけでなく、そのスキルをどう活用して成果を出してきたか、新しい環境でどう応用していけるか、という点です。

面接で評価される「内省力」と「客観性」

30〜60分程度の面接の会話を通じて、候補者の「内省力」と「客観性・俯瞰の度合い」が評価されます。

内省力

自分の考えを言葉にして普遍化する力です。内省力が高い場合、ハプニングや混乱が生じても、自分で考えを整理し学びにつなげられる可能性が高いと判断されます。

面接官は、候補者の回答を聞きながら、「この人は自分の経験をどこまで深く振り返っているか」「経験から学びを引き出せているか」という点を確認しています。

客観性・俯瞰の度合い

言葉のわかりやすさや話の構成で判断されます。職場には社内社外含めて多くの人との交流があります。他者にもわかりやすく伝えられる力、つまり相手が求めていることの理解や伝わりやすい言葉のチョイスができる人は、円滑に仕事を進められる可能性が高いと評価されます。

自身の経験を、たとえ辛い経験だったとしても客観的に整理して話すことができる場合、その内省力と言語化力が評価される傾向があります。チャップリンの言葉で「近くで見ると悲劇、遠くで見ると喜劇」というものがありますが、自分の経験を俯瞰して見れるようになる内省を行い、言葉に表せられると、高く評価されることがあります。

面接準備の考え方

面接での質問に対して、相手に良く見せるために事実と異なることを話したり、過度に誇張したりすることは推奨されません。

複数回の面接を通じて矛盾が見つかることもありますし、仮に選考を通過したとしても、入社後に期待値とのギャップが生まれる可能性があります。

自身の経験の規模が大きくないと感じる場合でも、その経験をしっかり内省し言語化することで、思考力を理解してもらうことができます。

重要なのは、「大きな成果を作った経験があるかどうか」ではなく、「自分の経験から学びを引き出し、言葉にできるかどうか」です。

例えば、「年間売上1億円を達成した」という大きな成果がなくても、「限られた予算の中で、SNSを活用して月間100件の問い合わせを獲得し、そのうち10件を成約につなげた。この経験から、顧客の課題を深く理解し、その課題に響くメッセージを作ることの重要性を学んだ」という形で、経験を深く振り返り、学びを言語化できれば、評価される可能性があります。

面接準備では、自分の経験を振り返り、以下のポイントを整理することが有効です。

  • どんな成果を出したか(できれば定量的に)
  • その成果を出すために、どんな工夫をしたか
  • 大変だった経験と、それをどう乗り越えたか
  • チームの中で、どんな役割を果たしたか
  • その経験から、何を学んだか

これらを言葉にする練習をしておくことで、面接での回答の質が変わります。

タレントグローススタジオの面接対策支援

タレントグローススタジオでは、職務経歴書の添削や面接対策の支援を行っています。

特に、地方企業からスタートアップへの転職、スタートアップから地方企業への転職といった、異なるビジネス文化をまたぐキャリアチェンジでは、自分の経験をどう言語化し、どう伝えるかが重要になります。

私たちは、求職者のキャリアを理解したうえで、企業側が何を求めているのか、経験をどう表現すれば伝わるのかを一緒に考え、面接準備をサポートします。ご関心があれば、お気軽にご相談ください。


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